やっぱり3までは特別だった

学部生は試験がほとんどみたいだけれど、私の所属している修士課程の評価はレポートばっかり。そして、レポート、つまり、アカデミック ライティングにはいろいろルールがあって… おそらく、理工学系でよく直面するのは「文章中の一桁(先生によっては12以下)の整数はアラビア数字ではなく、アルファベット表記にすべき」というものだと思う。(理工系でなくても、VISA 取得のための IELTS writing でもそうすべきと British council では習った。)

そんな中、辞書でもネットでも確信の持てる英語表記が見つからなくて困ったのが “3/2乗”。指数が整数なら簡単だけれど、分数の場合が分からない(特に、2と3を含む場合、自然な言い回しを目指すなら例外的な言い方をする場合が多いし…)。結局、イギリス人のプロフェッサに聞いて、教えてもらった言い方は
 ● half cubed
 ● cubed upon two
聞いてみると、あぁ、そうか。という感じだけれど、備忘録として残しておこう。



日本語では、1, 2, 3,…に単位をつけていくルールがほとんどだけれど、英語では上述の通り、3まで別の言い方を持つものをしばしば見かける。冪乗の場合は、長さを1次元単位として考えると、平面(四角)を表すsquareが2乗、立体(立方体)を表すcubeが3乗なのは理にかなっているし、とても良い表現だと思う。
私は言語学者じゃないので起源は分からないけれど、○番目と数える時も、first, second, third と3番目までは -th ではない特別な形をもっている。

ところが、○回、○度と数える時は、once, twice までが例外で、3以降が -timesになる。なんでこれだけ?と思っていたら、クラスのインド人は “three times”ではなく”thrice”という言い回しをしていた。(彼は地方の出身らしいので、インドでも都会では”three times”を使うかも?)
イギリス人の先生曰く、戦前はイギリスでも3まで -ce という例外的な数え方をしていたけれど、おそらく発音しにくいから3も4以降と同じ数え方に変わったらしい。そして、インドは植民地時代に築いた教育制度・資料が結構残っているからこのような昔の英語を使っているケースが稀にあるらしい。

冪乗は視覚的に3次元までイメージできるので、cube(d)まで特別な言い方をするのは理解できるというか、自然だと感じるけれど。この話を聞くと、(少なくとも英語圏では)3までは特別な数字なんだなと感じる。不思議なルールだ。

Leave a Reply

Your email address will not be published.